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1軒から、1万2,602カ所へ。子ども食堂の"いま"を、知ることから

公開: 2026.07.01

子ども食堂とは?ー現状と課題。テーブルを囲んで子どもも大人も一緒に食事をする、地域の居場所の様子。

「子ども食堂」って聞くと、"貧しい子が行く場所"っていうイメージ、ありませんか?

正直に言うと、サブローもずっとそう思っていました。でも今回ちゃんと調べてみたら、そのイメージ、けっこう古かったんです。今日はその話を、みんなにも知ってもらえたら嬉しくて書いています。

そもそも「子ども食堂」って、何なんでしょう

まず意外だったのが、子ども食堂には決まった制度や法律の定義がない、ということでした。地域の人やNPOが、無料だったり数百円だったりで食事を出す場所の総称なんですね。

しかも目的は、ごはんを出すことだけじゃないんです。「一人で食べない時間」や「地域の大人とのつながり」をつくる、いわゆる居場所づくりが大きな役割になっています。

始まりは2012年、東京都大田区の八百屋さんでした。店主の近藤博子さんが「子どもが一人で入っても大丈夫な場所を」という思いで開いたのが最初だと言われています。近藤さんご本人も近年は「貧困支援というより、地域の居場所」と話されているそうです。ここ、すごく大事なところだと思うんですよね。

いま、どれくらいあると思いますか?

ここでちょっとクイズです。全国の子ども食堂、いま何カ所くらいあると思いますか?

答えは、全国で1万2,602カ所(むすびえ 2025年度調査・確定値)。これ、公立の小学校・義務教育学校の約7割にあたる数なんだそうです。

しかも増え方がすごくて、2023年度は9,132カ所、2024年度は1万867カ所、そして2025年度が1万2,602カ所。毎年1,700カ所以上のペースで増え続けているんです。たった1軒から始まったものが、13年でここまで広がった。数字だけで、ちょっと胸が熱くなりませんか。

誰が使っているんでしょう

「子ども食堂」という名前だから、来るのは子どもだけ、って思いますよね。でも、ここも今のリアルはちょっと違うんです。

年間の延べ利用者は2,533万人(むすびえ 2025年度)。このうち子どもが1,732万人なので、残りはおとな。つまり高齢の方や単身の方も、ふつうに利用しているんです。

実際、年齢や参加条件をとくに設けていない食堂が72.1%(同調査)。誰が行ってもいい、みんなの居場所。今の子ども食堂は、そういう場所に育ってきているんですね。

なぜ、必要とされているんでしょう

背景の一つとして、共働きやひとり親家庭が増えて、一人でごはんを食べる「孤食」や、地域のつながりが薄くなっていることがよく挙げられます。

数字で見ると、子どもの相対的貧困率は11.5%(2021年・国民生活基礎調査)。だいたい9人に1人と言われています。ただ、ここは慎重に受け取りたいところで、さっきの通り、利用者=貧困家庭というわけではありません(条件なしが7割ですからね)。貧困はあくまで背景のひとつで、それ以上に「一人で食べない時間」や「地域の誰かとつながれる場所」を必要としている人が、幅広くいるということなんだと思います。

続けることの、リアルな難しさ

ここからが、サブローがいちばん伝えたかったところです。増えているのはすごいことなんですけど、"続けること"がとても大変なんですね。

現場の困りごとの上位は、こんな感じでした(むすびえ実態調査2025・複数回答)。

  • 運営資金が足りない … 47.2%
  • 活動を知ってもらえない … 47.2%
  • スタッフ・ボランティア不足 … 42.2%
  • 後継者がいない … 32.3%
  • 食材・物品の不足 … 32.0%

お金・人・食材の三重の不足、という感じですよね。さらに物価高の影響を感じている食堂が84.7%。運営の代表者は50〜60代が37.2%で、「始める」より「続ける」ほうが難しい、という構造が見えてきます。

それでも「活動を縮小する予定」は4.9%(前年12.7%から改善)。厳しくても踏ん張っている場所が、こんなにたくさんある。ここは素直にすごいなと思いました。

それでも、って思うんです

調べていて感じたのは、子ども食堂って"かわいそうな場所"じゃなくて、地域の希望みたいな場所なんだな、ということでした。

たった1軒の八百屋さんから始まった小さな思いが、13年で全国1万2,602カ所まで広がった。これって、善意はちゃんと連鎖するんだっていう証拠だと思うんです。課題が多いのも、裏を返せば「それだけ必要とされて広がっている」ということですからね。

もちろん、寄付やボランティア、食材の提供みたいな応援の形もあります。でもサブローは、まず"知ること"と"伝えること"も、りっぱな応援のひとつだと思っています。今日この記事を読んでくれたみんなが、誰かに「子ども食堂って、実はこうなんだって」って話してくれたら、それだけで十分うれしいです。

知ることから、始めていきましょうね。今日も無理せず、ゆるっといきましょう。

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